
僕が熱血保育者「まあせんせい」です。
- vol.1 僕が保育者になったわけ
- vol.2 僕が実践している保育
vol2 僕が実践している保育

みんな違って、当たり前
僕の園には、職員室の前に大きな水槽があります。水槽の前には木のベンチが置いてあり、そこは子どもが一人になれる居心地の良いスペースです。子どもにも保育園に行くのが憂鬱な日ってあるんですよね。昨日の疲れを引きずっていたり、お母さんと離れるのが寂しい日など。いきなりみんなと遊ぶ気分になれないときは、好きなだけベンチに座っていていいことにしています。職員室の前だから安全だし、そこを通るスタッフが何気なく声をかけます。「今日はお魚さん元気かな?」子どもは、少しづつ元気を取り戻し、気がつけば、クラスに帰っていきます。
なぜこんなことをするかというと、子どもの「個」を大切にしたいから。今までの保育の考え方は、みんなが一緒に行動するのが基本でした。でも僕は、子どもたちはそれぞれ育ってきた環境が違うから、ひとりひとりのペースが違っていて当たり前だと思う。だから個々のペースにあわせた保育で、それぞれの素質をのばしたいと思っているんです。

心を育てる「しかけ」を作る
園の一角に、人形を2体置きました。あるとき、2体の人形がそっぽを向いて置かれているのを見た子どもが「ケンカをしているのかな? 仲直りしてね」と言って、人形を向かい合わせにしたんです。僕は安心しました。今までは自分以外のものに、心を配ることなんてできなかった子なのに、いつのまにか心がすごく成長している。保育者は、子どもたちの心が育つ手助けをすればいいんだと気づかされました。そこで、思いついたのが「しかけ」なんです。
園内のあちこちに、子どもの自由な発想につながる「しかけ」を作っています。人形の向きを変えた子どもには、「仲直りできたね。よかったね」と言葉をかける。興味をたくさん持って、まわりの人に共感してもらう。この積み重ねで子どもの心は育っていくのです。

どんどん、ほめよう
2歳児のクラスに「てんてい(先生)、見て見て」と言って、石ころを持ってくる子がいるんです。「すごいね。ありがとう」と言うと、また「てんてい見て見て」と石を持っくる。何回も何回も繰り返します。しかも、毎日(笑)。そのへんの石ころなんですけどね。うれしそうに、僕のところへやってくる姿は、本当にかわいいなと思います。僕も何度もほめます。
ところで、子どもが「見て見て」というのは、出来たことを認めてほめてほしいとき。この時にほめると、子どもの心はいちばんのびます。ほめられた子はうれしくなって、もっと話したいと思う。この気持ちが自信になり、次につながるんです。子どものコミュニケーション能力が低くなっていると言われる今だからこそ、保育者が子どもの心の成長を願って関わることが大切だと思います。
